母校、洗足の同窓会愛知支部の企画が面白い件
本来ならば事前に記事にして宣伝すべきですが、タイミングを逃してしまったので、事後報告。すみません。
去る10月29日、名古屋市中村区のスタジオ・フィオリーレにて、ピアニストの長谷正一先生による、ミニコンサートと公開レッスンが行われました。
我が母校、洗足学園音楽大学同窓会愛知県支部の今年度の企画です。
長谷先生は、かのゲルバーのお弟子さん。
世界各地でのご活躍に加え、ご自身が主宰する教室では論理的で具体的な奏法に裏付けられた指導もなさっています。
ウチの支部に、長谷先生のレッスンを受講したことのある会員がおり、「やばいくらい音色が変わる」と絶賛していました。そんなら是非お招きしよう、となったわけです。
公開レッスンとすることで、その変化ぶりをお客さんにも目撃してもらい、さらにミニコンサートでは、先のレッスンでのアドバイスを昇華した長谷先生の演奏を目の当たりにしてもらえたら、という趣向です。
レッスンを受講してくれたのは小学四年生の男児と女児。
曲はディアベリのソナチネと子犬のワルツです。
とてもよくさらってあって、ウチの長男にも見習ってもらいたいものです。
僕が小4の頃は確か、きらきら星変奏曲とかを弾いていたんじゃないかな。下手くそだったなぁ。
彼らが馴染みのある曲で受講してくれたことにより、レッスンはアカデミックになりすぎない和やかな雰囲気。
長谷先生のアドバイス前と後との演奏の違いもよくわかる有意義なものとなりました。
個人的には、長谷先生がまずご指摘になった「拍感」についてが特に興味深かったです。
古典には古典の、ロマン派にはロマン派の拍感があってね、っていう感じです。
「歌い方」という表現ではなかったのが面白いですね。
この辺りの話はピアノだけに限った話ではなく、様々な楽器にも応用できるので、改めて取り上げる企画があっても面白いなぁと思いました。
そのほかにも、体重の乗せ方(足の使い方、お尻の使い方など)、指を回すためのストレッチやエクササイズ、右手左手の旋律を合わせ、一つの曲としてより具体的にするための練習方法など、まあ勉強になりました。
普段サックス関連の事に触れる機会が多く、他の楽器について学ぶ機会ってありそうでないので非常に有意義でした。
ところで皆さん、洗足学園音楽大学のことどのくらい知ってますかね?
ていうか大学のことなんて関係者しか知らんよね。
実は僕も受験前の講習会すら行ったことなくて、入学するまでほぼ名前しか知らなかったのは内緒。
かれこれ卒業して20年近く経つ(!)わけなんですが、今の洗足、すっかり変わっている模様。
まず施設がもうえらいことになっております。
とりあえずこちらをご覧ください。
僕がいた頃とは、駅前の様子からして、すっかり変わってしまいました。
あの頃の溝ノ口駅は立ち飲み屋があって、昼間っから赤黒い顔をした怪しいおっさんがフラフラしていたもんですが、今はすっかり再開発が進みキレイな街に。
そしてキャンパスには、美術館のような、秘密基地のような施設が林立しております。
そして多士済々の教員陣。
なんということでしょう!
下記URLによると、専任教員68名、兼任教員757名で合計825名!
学部の生徒数、専攻科、研究科合わせても約1900人ですから、専任教員1人当たり学生24.1人、兼任も合わせると何と2.3人!
http://www.senzoku.ac.jp/music/introduction/outline/pdf/jikotenkenhoukokusho2015.pdf
他の大学については調べていないんで比較はできませんが、なかなかのもんですよね?
ところで、学生は同窓会費ってのを払っていて、その会費で洗足学園音楽大学同窓会って組織が運営されています。
これは同窓生の更なる学習、演奏、交流の場としての組織なんですが、さらに全国各地で活動する同窓生たちにより運営される支部ってのもあるんですよね。
そんで僕はなぜか、愛知県支部の支部長という重責を担っておるのです。
(まあ僕以外の役員の方々がしっかりしているんで、僕は言われたことやってるだけなんですけど)
支部の活動には同窓会の援助があるため、チケットが格安にできるのも大きなメリットです。
こじんまりとした会場で行うことが多いので、先生方との距離も近く、演奏の合い間や終演後など、気さくにお話ししてくださったりするので、普段なかなか聞けない質問などをぶつけたりもできちゃいます。
愛知県支部は年一回のペースで色んな企画を催しているんですが、支部は、前述のあのすごい先生たちを選びたい放題で呼べちゃうんですよ!(もちろん、先生のスケジュールや支部の予算の範囲で、ですが)
ウチの支部の今の方針は、どちらかというと「演奏を聴かせる」という企画より「学べる」企画が多いですかね。
もちろん、同窓生の演奏に重きを置く場合もあるんですけど、だんだんと出演者がマンネリ化し、せっかくの貴重な機会が「こなす」ためになってしまうと本末転倒ですし、そういう切り口の方が、いろんな世代(僕が28期、今年度卒業が47期生だったはず。愛知支部は4期生の会員からいます)、いろんな専攻楽器で構成されている同窓会員にも役立つのかな、と思うのです。
僕は普段サックス関連の情報とばかり接している上、交流する人たちもサックス系に限られがちですけど、支部企画では普段接することの少ない楽器の企画も多いので、毎回知らないことばかりで勉強になります。
また、ご来場くださるお客さんにとっても、お招きする「大学の先生」によるレクチャーって結構新鮮なんじゃないかと思うんですよね。
つまり、愛知支部の企画は、洗足の豪華な講師陣の演奏やレクチャーを間近で、しかも格安で観られる、ドリーム企画なのです。
てなわけで、今年度の企画は無事終わりましたが、年明けには来年度企画に向けた支部会があります。
今度はどの先生をお呼びしようかしら。
あなたや、あなたに良いアイディアがあれば是非教えてくださいね。
では。